AWSへ移行し、セキュリティと可用性を強化
お客様の要求に自信を持って応えられるプラットフォームへ。

トスメディカル株式会社の代表取締役山尾様に、
AWS環境へ移行した経緯と効果について、詳しくお伺いいたしました。

トスメディカル株式会社様


トスメディカル株式会社様は、「もっと医療現場で働く人達の支えになりたい」という思いから、医療現場向けのWEBサービスを提供しています。
16万件以上の医療施設情報からなる日本最大級の病院検索サイト「病院検索 医者どこねっと」をはじめ、医療機関向けの地域医療連携診療予約システム「e連携」、開業医の順番予約、時間予約が可能な「医者どこ予約 Hybrid」、ホームページ制作などを提供しており、医療現場にインターネットを通じて「トス」を上げ続けるWEBサービス事業者様です。

導入の背景


当社は、インターネットを通じて医療現場で働く人達の支えになりたいという思いから、次の3つのWEBサービスを展開しています。

  •  ・医者どこ予約:開業医向け予約受付サービス

  •  ・e連携:「病院」または「地域の連携病院」向け患者紹介受付サービス

  •  ・医者どこネット:患者様向け病院検索サービス

その中でも今回AWSへの移行をお願いしたのは、「e連携」サービスとなります。

通常、200床以上の病院で診察してもらうためには、かかりつけ医の紹介状が必要となります。従来は電話やFaxで紹介受付を行っていました。そのため、「待ち時間が長い(遅いときには翌日に予約が確定することも)」「開業医の事務手続き負荷が高い」「大病院の事務手続き負荷が高い」というような問題がありました。2020年の診療報酬改定にて、大病院の定義が400床以上の施設から200床以上の施設へ変更になったこともあり、各病院で発生する患者紹介の手続き負荷がますます高まっています。

この患者紹介受付業務を、インターネット経由で行うことができるのが「e連携」サービスです。従来の電話やFaxではなく、インターネットを通じてリアルタイムにやり取りすることで、患者様の待ち時間が短くなり、開業医および大病院の事務手続き負荷の大幅な削減が可能というメリットがあります。

この「e連携」サービスのさらなる安定化とセキュリティ強化のために、サービスプラットフォームをAWSに移行しました。

AWSを選定いただいた理由


AWSを選定した理由は2つあります。「セキュリティ」と「実績」です。

患者様のデータを扱うことになるため、強固なセキュリティは必須の要件となります。移行するにあたって、今より柔軟に、より強固なセキュリティ施策がとれる必要がありました。

その点、AWSは様々サービスが用意されており、暗号化をはじめとするセキュリティ系サービスも充実しています。自社でゼロからセキュリティ要件を満たす実装をするのではなく、作るべきところは作り、利用するところは利用する。というような使い方ができるところに魅力を感じました。

また、AWSのセミナーにて国立大学付属病院の導入実績の話を聞いたことがありました。国立大学の付属病院で利用実績がある。ということも選定の後押しになりました。

当社へご相談いただいた理由


ディーネット様とは独立起業前からのお付き合いがあり、不動の信頼感を持っています。運営サイトによっては別の会社を使っていることもありますが、高い信頼性やセキュリティを求められる会社と考えたときに、ディーネット様以外の選択肢はありませんでした。

実は、ご相談する前に、より上位のパートナーランクの会社も調べていました。ディーネット様もAWSに力を入れていく、という話を聞いていたので安心してお願することができました。

AWSへ移行してみて


AWSへ移行したことで、お客様へ提案しやすくなりました。

冗長構成、データベース暗号化、不正侵入防御(IDS/IPS)、WAF(Web Application Firewall)の導入などセキュリティ要件を強化したAWSに移行したことで、大病院が独自で持つ、「セキュリティガイドライン」にも適合することができています。

一方で、海外企業であるAWSの利用に慎重な病院もいることがわかりました。ただ、データセンターは国内にあり、日本の法律の元に管理されているので時間とともに解決していくものと思っています。

今後ディーネットに期待すること


長いお付き合いがありますが、営業さんの対応や、誰が出ても親身に対応してくれるテクニカルサポートの姿勢に満足しています。

AWSなどはサービスリリースが頻繁にあるため、自分ではトレンドを追いかけることができません。新サービスやセキュリティ情報、負荷対策など積極的に提案してもらえると嬉しいです。

※取材日 2021.1.22

👉ご利用サービス:  AWS移行支援サービス  /  AWS運用代行サービス

担当エンジニアから

「e連携」は、以前から当社にて運用保守をさせていただいているシステムです。

今回セキュリティ強化のご相談を受け、セキュリティ強化を行い易いAWSへ移行させていただくことになりました。
AWSのサービスを活用しながら、通信経路、サーバ内およびデータベースの各レイヤにセキュリティ施策を施しています。また、拡張性および可用性を考慮して、MultiAZの構成としました。

既存アプリケーションの大きな改修なしに移行可能な想定でしたが、一部の製品ライセンスの関係でうまく動作しない部分もありました。弊社も原因調査をさせていただき、調査結果をトスメディカル様と連携することで何とか解消することができました。

本件では、当社をご信頼いただき相談くださいましたトスメディカル山尾代表はじめ、システム開発の方たちからもご協力を賜り、改めまして心よりお礼申しげます。
本当にありがとうございました。

担当エンジニア:深見